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Walker, C.; 須藤 俊吉; 小田 治恵; 三原 守弘; 本田 明
Cement and Concrete Research, 79, p.1 - 30, 2016/01
被引用回数:69 パーセンタイル:90.42(Construction & Building Technology)セメント系材料の変質挙動を定量的に予測するためには、カルシウムシリケート水和物ゲル(C-S-H)の溶解挙動をモデル化することが重要である。本研究では、C-S-Hゲルの溶解データの実験値について、既往の文献値とCa/Si比0.20.83における新規データとを収集・抽出した。これらのデータを用いて、水溶液中における二組の二元系非理想固溶体(SSAS)とみなし、離散的なCa/Si比を有する固相(DSP)として設定したC-S-Hゲルの溶解モデルを構築した。本研究で構築したDSP型のC-S-Hゲルの溶解モデルの特長は、Ca/Si比2.70でのC-S-Hゲルの溶解データ(pH値、Ca濃度及びSi濃度)の再現性が良好であること、Ca/Si比1.65以上ではポルトランダイトを含むこと、Ca/Si比0.85での調和溶解を再現すること、Ca/Si比0.55以下でアモルファスシリカを含むことである。Ca/Si比0.55以下でアモルファスシリカを含むことは、本研究におけるIR分析によって確認された。
四辻 健治; 舘 幸男; 波戸 真治*
no journal, ,
圧縮ベントナイト中における間隙水化学と核種の収着分配係数の不確実性解析を実施するため、ラテン超方格サンプリング法を用いて間隙水と収着モデルに関するパラメータをサンプリングし、地球化学計算コードPHREEQCにより平衡反応計算して、パラメータ間の相関係数等を評価した。
村上 裕晃; 岩月 輝希
no journal, ,
岐阜県東濃地域で得られた地下水水質データに基づき、地球化学計算コードを用いた再現解析により水質形成に関わる主要鉱物反応を同定する手法を考案した。この方法を用いて、複数の結晶質岩地域の地下水水質データを解析し、結晶質岩地域の地下水の水質形成プロセスを検討した。その結果、本手法を用いることで、地下水水質の形成に関わる主要鉱物反応を抽出できていると考えられた。
阿部 健康; 飯田 芳久; 笹本 広; 石井 英一
no journal, ,
原子力機構では放射性廃棄物処分における安全評価及び性能評価技術の信頼性向上の一環として、幌延深地層研究計画で得られたボーリングコアや水質の分析データを活用し、地球化学モデルによる解析手法の妥当性及び適用性確認のための研究を実施している。ここでは天水浸透を経験している幌延地域の新第三紀海成堆積物(稚内層及び声問層)を対象とし、陽イオン交換反応を主体とした地球化学モデルによる解析を実施した。バッチ系における静的陽イオン交換の計算を行った結果、天水浸透領域ではNaO/AlO低下とCaO/AlO増加が起こると予想された。しかしながら、計算から予測された地球化学的特徴は必ずしも実測値の特徴と一致しておらず、検討を進めるためには陽イオン交換以外の化学反応や反応輸送の効果を考慮する必要があることが明らかとなった。